公正証書遺言

公正証書遺言は公証人の面前で、遺言者が口述した遺言内容を公証人が筆記して作成する遺言のことです。その際、2人以上の証人の立会いが必要です。

公正証書遺言は原本が公証役場に保管されるので、遺言書が破棄されたり、隠匿や改ざんされる心配がなく、また法律の専門家である公証人が作成するため不備により遺言が無効になる心配もありません。

しかし、遺言の存在、内容を完全に秘密にすることはできません。

一方、自筆証書遺言の場合は遺言の存在、内容共に秘密にできますが、紛失や隠匿もしくは改ざんされる可能性があります。しかも、要件を満たしていないと遺言が無効になってしまうこともあります。

つまり、遺言書のなかで最も安全で確実なのが公正証書遺言だといえます。

また、自筆証書遺言と違って、公正証書遺言は家庭裁判所で検認の手続を経る必要がないので、相続開始後、速やかに遺言の内容を実現することができます。

以上のようにメリットが多い公正証書遺言ですが、遺言者にとってのデメリットは公証人への手数料等の費用が発生することです。自筆証書遺言の場合、費用はほとんどかかりません。

この記事を書いた人 税理士 和田武史

和田税理士事務所代表
税理士事務所勤務時代から相続業務を中心に携わる。
相続業務の経験はおおよそ 20 年。「顧客が相続に詳しい税理士に直接質問したい」というニーズに応えるために、相続の顧客対応を部下に任せずに自ら行うのがモットー。
他の事務所の説明に納得できない方の相談でも、税理士自らが真剣にお答えします。

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