賃貸建物を子に贈与する節税対策(第12回コラム)

親の賃貸建物を子に贈与する 

親が所有する賃貸不動産のうち建物のみを子に贈与します。贈与後は建物所有者が子に代わるためその家賃収入は子の収入になります。したがって、贈与により親の相続財産が増加することを抑制できるのに加え、家賃収入は将来の相続税の原資に充てることができるため相続税対策に有効です。同時に親の不動産所得を減少させるため複数の賃貸物件からの家賃収入で高額な所得税に頭を抱えている方にとっては所得税対策にもなります。

建物の贈与は固定資産税評価額で評価する

賃貸不動産のうち建物のみを贈与するのは、通常、土地は評価額が高く贈与税負担が大きくなるためです。建物については贈与税の評価額に固定資産税評価額をそのまま使います。通常、固定資産税評価額は取得価額の概ね40%~60%とかなり低めに評価されます。さらに建物は時の経過とともにその評価額が低くなり、築年数の経過しているものであれば比較的少ない贈与税で所有権移転ができます。
また、賃貸建物には借家権があるためその評価額をさらに30%減額することが可能です。

相続時精算課税制度を使えば2,500万円まで贈与税は非課税

さらに賃貸建物を相続時精算課税制度を使って贈与すれば、建物の評価額が2,500万円までなら贈与税は非課税になります。(2,500万円を超える場合は、超える部分に対して一律20%課税されます。但し、課税された贈与税は相続時に控除できます。)

相続時精算課税制度による贈与は相続時において相続税の課税価格に加算(精算)されるため、建物自体は相続税の課税対象になってしまいますが、贈与時から相続時までの期間におけるその建物からの家賃収入は相続税の課税対象にはなりません。

建物のみを贈与した場合の敷地の相続税評価額はどうなるのか?

賃貸不動産の土地建物両方が親所有の場合には土地の相続税評価は「貸家建付地」としての減額が可能です。しかし、子に建物のみを贈与し、建物の敷地を無償で貸し付けている場合において、贈与時の借家人が相続発生時の借家人と異なるときは、その敷地の相続税評価額は「自用地評価(減額なし)」になってしまうデメリットがあります。しかし、建物を管理会社に一括で賃貸し、管理会社が入居者に転貸している場合には入居者が入れ替わっても借家人は変わらないため「貸家建付地」で評価できます。 

 

 

 

 

この記事を書いた人 税理士 和田武史

和田税理士事務所代表
税理士事務所勤務時代から相続業務を中心に携わる。
相続業務の経験はおおよそ 20 年。「顧客が相続に詳しい税理士に直接質問したい」というニーズに応えるために、相続の顧客対応を部下に任せずに自ら行うのがモットー。
他の事務所の説明に納得できない方の相談でも、税理士自らが真剣にお答えします。

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