相続税どの税理士に頼めばいいかわからない

Q:他の税理士さんのホームページも見させていただいたのですが、見ると皆さん税理士にとって相続税は特殊な分野なので自分のところに頼んでくれみたいなことを書かれています。自分は税理士に知り合いがいないのでどのような基準で選べばよいか、考えれば考えるほど分からなくなってしまいました。

A:相続税申告を依頼する税理士は次のような基準で選んでください。

相続税申告の経験は豊富か?

まずは相続税申告の経験が豊富かどうかです。相続税の申告は年間約5万件です。それに対し税理士は約7万4千人おり、年に1回どころか何年間も相続税申告をしていない人も少なくありません。したがって、依頼する税理士に見当をつけたら、現在進行中の相続税申告案件について簡単に質問をしてみるのもよいでしょう。日常的に相続税申告をしている税理士なら守秘義務の範囲内ですぐに具体的に答えてくれるはずです。
 

土地の評価に精通しているか?

自宅の敷地など土地の評価に詳しいかどうかです。現預金は額面通りの評価額になりますが、土地は間口や形状などにより評価額が大きく違う場合があります。したがって評価を担当する税理士の知識と経験により納税額に大きな差が出ることも少なくありません。図面だけでなく実際に現地調査をする手間を惜しまず、土地の評価にこだわりを持った税理士を選ぶようにしてください。
 

税務調査に強いか?

税務調査に対応できる能力や経験があるかどうかです。相続税は申告者の約3割が税務署に調査され、調査対象者の約8割が申告漏れを指摘されています。したがって最初の申告段階から税務署が指摘しそうなところを理解していてそこを重点的に検証できていれば、後々の税務調査で無駄な税金を納めることもなくなります。
 

申告完了までのスケジュールを詳細に説明してくれるか?

相続申告に着手する段階で全体のスケジュールを知ることにより、申告はいつごろ完了するのか、また、いつまでに何をするべきかを確認することができます。相続発生直後は何から手をつけてよいのか分からず、不安でいっぱいな方も多いと思います。しかし、相続申告完了までの道のりがわかれば、その不安も解消できるのできっと落ち着かれることでしょう。
また、着手後は毎回の面談時に次回以降のスケジュールを前もって説明してもらえると申告完了に向けて今どの段階にいるかがわかり、後は何をするべきかを把握することにより精神的な不安がなくなります。
 

遺産分割を具体的にアドバイスしてもらえるか?

遺産分割の結果は相続後の相続人の生活に影響しますので誰がどの財産を相続するかは非常に重要です。また、今回の相続だけでなく、次の相続も考えて遺産分割しないとトータルの税金で損をするケースがあります。したがって、これらの事を十分に考慮した分割案を提案してくれたり、相続人が提案した分割案をプロの目線で検証してくれる税理士に依頼する必要があります。
「遺産分割協議は相続人がやることなので、遺産分割が決まったら連絡してください」という税理士は避けるべきでしょう。
 

税金以外の手続も具体的にアドバイスしてもらえるか?

戸籍などの必要書類の収集方法や預貯金の解約・名義変更など、申告以外の相続手続きについてもどのようにすればよいか具体的にアドバイスしてもらえる税理士に依頼するべきです。「税理士は税金の計算やアドバイスはするが税金以外の相続手続きは自分でやってください。」という税理士は避けるべきでしょう。相続手続き全般をサポートしている税理士なら税金以外の相続手続きもどのようにすればよいか具体的にアドバイスを受けることができます。
 

事務所の体制は整っているか?

相続税を主として扱っている事務所は専任の税理士がいるため突然の相続税申告の依頼にも対応できる体制が整っています。したがって、いつまでにだれが何をするべきかを詳細に説明してくれますし、依頼後は手際よく業務を進めてもらえるので安心して任せることができます。体制が整っていないと依頼した後なかなか連絡が来なかったり、なかなか納税額を教えてもらえなかったなど、すばやく対応してもらえないケースもあるようです。
また、相続登記や相続放棄などの手続きや遺産分割でもめて弁護士が必要な場合など、申告業務以外も対応できる事務所であるかどうかも大切なポイントです。